あれは数年前の同窓会の夜だった。
久しぶりに地元へ戻り、懐かしい顔ぶれの中に、ひときわ目を引く女性がいた。
それが、元カノだった。
学生時代は細くて華奢で、どこか守ってあげたくなるような雰囲気の子だった。
でもその日の彼女は違った。
体のラインはやわらかく丸みを帯びていて、服の上からでも分かるくらい、女性らしいカーブを描いていた。
聞けば結婚していて、もう人妻。
それでも自然と会話は弾んで、気づけば2人で店を抜けていた。
「ちょっとだけ飲み直さない?」
軽い一言だったと思う。
でもその先に何があるか、どこかで分かっていた気もする。
ホテルに入ったとき、妙な感覚に襲われた。
これは“寝取っている”はずなのに、同時に“奪われた側”のような感情もあった。
目の前にいるのは確かに彼女なのに、
あの頃の彼女とは明らかに違っていたからだ。
距離が近づくにつれて、その変化をはっきりと感じた。
昔はどこか遠慮がちだった仕草も、今は迷いがない。
恥じらいは残っているのに、どこか積極的で、受け入れることに慣れている。
そのギャップに、正直かなり動揺した。
そして同時に、強く惹かれてしまった。
一緒に過ごした時間の中で、何度も思った。
「こんな一面、昔は知らなかったな」と。
かつての彼女を知っているからこそ、
今の彼女の変化がより鮮明に刺さってくる。
無理に言葉にしなくても分かる空気。
大人になった距離感。
そして、どこか壊れてしまいそうな背徳感。
彼女は人妻で、これは明らかに一線を越えた関係。
それなのに、止める理由よりも、続けたいという気持ちの方が強かった。
終わったあと、ベッドの上で少しだけ会話をした。
昔の話、今の生活のこと。
でもお互い、それ以上は踏み込まなかった。
「また会う?」とも言わなかったし、
「もうやめよう」とも言わなかった。
ただ、あの夜のことは、なかったことにはできない。
正直に言うと、あれはただの浮気とか不倫というより、
もっと複雑な感情だった。
人妻を寝取ったという背徳感。
それと同時に、昔の彼女を“誰かに変えられてしまった”ような喪失感。
でも、その全部が混ざり合って、
今までにないくらい強く興奮してしまったのも事実。
あれ以来、連絡は取っていない。
でもふとした瞬間に思い出す。
あの夜の彼女は、確かに元カノだった。
でも同時に、もう完全に“別の誰かのもの”でもあった。
その事実が、妙にリアルで、そして忘れられない。